学校では教えてくれないコンサルタントになるための条件

学校では教えてくれないコンサルタントになるための条件

 

 学習の3段階

学習の3段階とは

10年以上前に九州工業大学大学院の講義を準備していたときに、上の図に書かれている引用に出会い感銘を受けたことを、今でも鮮明に覚えています。それ以来、折に触れて人に紹介をしています。

この言葉は、邦訳では32ページに以下のように訳されています。

「学習には3つの段階がある。第1段階は、正しい答えを導きだすこと。第2段階は、何が正しい質問かを知ること。第3段階は、どの質問が問うに値するかを知ること。  作者不詳」

具体的な例でお話ししましょう。

第1段階では、「地球は丸い」ことを学びます。

第2段階では、「地球の形状はどうなっているか?」という質問を学びます。

第3段階では、殆どの人が「地球は平らだ」と信じきっているときに、「ひょっとしたら地球は丸いのではないか?」という質問をしても良いことを学びます。

第1段階:知識を学ぶ(日本の学校教育の限界)

第1段階は、私たちが日本の学校でほとんどの時間を費やしている知識を学ぶことに相当します。ただ、知識の裏にはそれを生み出した元となる質問が存在することは、教えてもらえません。

第2段階の質問があって初めて「地球は丸い」という知識が生み出されたのですが、「先生、地球は本当に丸いんでしょうか?」などと質問をしようものなら、先生から蛇蝎のごとく嫌われます。残念なことです。

第2段階:(既に確立した)方法論を学ぶ

この第2段階は、方法論を学ぶ段階に相当します。

たとえば、「問題とは何か?」という質問ができれば、文献にある「問題とはありたい姿と現状の間にギャップがある状態を指す」という定義に出会えます。

この定義を理解すれば、問題解決に当たっては、ありたい姿と現状を明確にし、そのギャップを分析して解決策を探れば良いことがわかります。これこそが、コンサルタントが最初に教えられる問題解決方法論です。

この一見当たり前のことがわからずに問題解決ができないケースは多々ありますので、この件については、別のところでお話しすることにします。

第3段階:自分で問題解決をする

第3段階ですが、殆どの人が「地球は平らだ」と信じきっていたときに、アリストテレスは「エジプトやキプロスでは見られるが北寄りでは見られない星がある」ことに気づき。「地球は丸いのではないか?」という疑問を抱いていたそうです。

多くの人が「そんな馬鹿な」と捨て去った質問が、「問うに値する」ことを知っていたのです。彼が正しかったことは、当時の航海技術が未熟だったため、マゼラン達が世界一周するまで証明されはしませんでしたが。

このように、どれが問うに値する質問かがわかれば、それまでとは異なった知識を導出することができますし、一連の質問手順で再利用可能なものは、方法論として蓄積することができます。

問題解決で一番難しいのは、既に答えが分かっている場合でもなければ、解決に向けた手順(方法論)が分かっている場合でもありません。そのような場合に唯一手助けとなるのが、第3段階の「どの質問が問うに値するかが分かっている」ことなのです。

コンサルタントの本分は「するに値する質問」(Right Questions)をすること

コンサルタント(それに限りませんが)は、お客様が解決できずに困っている問題を解決する商売ですから、第3段階に達していないとお客様の役には立てません。それがこのブログのタイトルを「コンサルタントは Right Questions」とした所以です。

このブログでは、折に振れどのような質問をすべきか、そこから何が分かるか、について書いていきたいと考えています

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